ングアップしてる?
歌う前にウォーミングアップ!…をする前に
準備運動なしにいきなり全力疾走するランナーはいません。
ボーカリストも同じ。
ライブ前にはもちろん、練習やボイストレーニングの前にもウォームアップしておくことが大切です。
なぜ歌う前に準備が必要か
声の高さや質を変えるには、喉の筋肉の繊細な動きが必要になります。
しかし、筋肉というのは硬くなっていると、思ったようにコントロールすることはできません。
喉に限らず、筋肉は寒いと縮んで暖かいと緩みます。
喉の筋肉をほぐして声を出しやすくするためには、まず温めること。
さらに、寒さで身体が冷えると呼吸が浅くなるだけでなく、血流が悪くなって赤血球がうまく運ばれなくなるため、本来の声が出せなくなります。
本来の実力が出せるように、特に冬場は身体を冷やさないように気を付けましょう。
歌のウォームアップは身体のストレッチから
ボーカリストは身体が楽器。
そのため、歌の準備も身体のウォームアップから始めます。
その場でジャンプしたり足踏みしたりして身体を脱力させたり、屈伸したり股関節を伸ばすのもオススメですが、特に顔や首の筋肉は優先的にほぐしておきたい部位です。
良い声で歌うためにも声帯を壊さないためにも、発声前にストレッチをしましょう。
首周りのストレッチ
1:頭を前後・左右に傾ける。
2:首をゆっくり回す(逆回転も)。
3:首のすじとあごの下を手でほぐす。
表情筋のストレッチ
1:「イ」と発声するときの感じでニコっと笑顔をつくる。
2:「ウ」と発声するときの感じで唇を前につき出す。
3:「イ」と「ウ」を交互に繰り返す。
喉の内側のストレッチ
1:「ベェ」と舌を出して奥の方を伸ばす(自分の舌であごをなめるくらいの勢いで)。
2:あくびの真似をする(喉の奥を広げる)。
肩・腹部のストレッチ
1:腕や肩を回して肩甲骨をほぐす。
2:片手を上げて身体を横に倒し、脇腹を伸ばす(終わったら逆側も)。
3:両手を上げて身体を後ろに反らし、お腹を伸ばす。
↓↓↓肩のストレッチにおすすめのマエケン体操(もちろん本人のようには回せないと思いますが汗)。
歌う前のウォーミングアップは少しずつ
ストレッチが終わったら、いよいよ発声です。
とはいえ、発声もいきなり全力ハイトーンなどではなく、軽いウォーミングップから。
なお、発声には正しい姿勢が不可欠です。立ち方がわからない人は姿勢の取り方についてのページをみてね。 意外と多くの人が歌うときに無意識になりがちなのが、姿勢。しかし体が楽器のボーカリストにとって、歌うときの姿勢はとても重要です。見ばえが良くなるだけでなく、喉声や音程の不安定さといった問題の解決にもつながります。 続きを見る
喉声や音の不安定さも一気に解決!歌うときの姿勢について
ハミング
ハミングとは口を開かず鼻を通して歌う、簡単にいえば鼻歌のこと。
声の通りが良くなったり高音が出しやすくなったり、腹式呼吸の練習になったりと、ハミングにはメリットがたくさんあります。
やり方は鼻歌を歌うあの感じ。
口を閉じて「ンー」と鼻に息を通します。
ハミングはリラックスすることが大切で、身体がうまく脱力できていれば鼻や口の奥に振動を感じるはず。
慣れてきたら少しずつ長くできるように、さらにいろんな音程でできるようにしていきましょう。
リップロール
唇を閉じた状態で息を吹くと、唇が高速で「プルルルルルルル…」と震えます。
これがリップロール。
リップトリルとも呼ばれます。
表情筋や喉の筋肉をほぐす効果があり、息の使い方の練習にもなるすぐれもの。
管理人ソメイも、本番前ステージ袖でリップロールをやっています。
リップロールは、唇の力を適度に抜かないとできません。
上手くできない場合は、口角を少し指で持ち上げるとやりやすくなるはず。
やがて、指の支えなしにできるようになるでしょう。
まずは10秒できることを目標に。
長くできるようになったら低音から高音まで出せるよう、スケール(音階)や好きな曲のメロディで練習しましょう。
タングロール
唇を震わせるリップロールに対して、舌を振動させるのがタングロール。
舌の先を上あごに軽く当てて息を吹くと、舌が高速で「ルルルルルルル…」と震えるはず。
要は巻き舌のことで、タングトリルともいいます。
滑舌が悪い人や、舌根が上がりがちな人にもオススメ。
上手くできない場合は、舌先を少しずらしたり力の入れ具合を変えてみたりしましょう。
こちらも10秒から少しずつ長くしていって、できるようになったらスケールやメロディで練習しましょう。
↓↓↓スペイン語の「R」の発音もタングロールです。
その他のウォームアップ方法
ハミング・リップロール・タングロール以外のウォームアップ方法もご紹介しておきます。
いろいろと組み合わせてやると良いでしょう。
ウィッチ
犬の遠吠えやサイレンの音のように、低音から高音まをひと息で滑らかにつなげて出す発声練習を、ウィッチといいます。
声帯の筋肉の動きを滑らかにして、特に換声点(おもて声と裏声が切り替わるポイント)を消す効果が。
ファルセット
ファルセット(裏声)での発声練習も、歌う前のウォーミングアップにオススメです。
やり方はシンプルで、スケール(音階)や好きな曲のメロディを裏声だけで出すだけ。
喉に力が入らないよう、鼻歌を歌う感じでリラックスすることが大切です。
ロングトーン
同じ音を伸ばす練習がロングトーン。
音程はもちろん、息の強さも一定に保つのは意外と難しいですが、続けることで歌うときにも声を安定して出せるようになります。
ある程度長く伸ばせるようになったら、「だんだん強く」「だんだん弱く」などコントロールもできるようにしていきましょう。
歌う前にウォームアップすると、声が出しやすくなるなぁ。
準備ナシに大声や高い声を出そうとすると故障、最悪の場合はポリープができて手術することになりかねないからね。
みんなも、自分の喉は自分で守ろうね!