素人とプロの差を生む外的要因と内的要因を、4つずつ挙げてみるね。
プロのボーカリストとは(外的要因)
あなたはプロのボーカリストと聞いてどんな人をイメージしますか?
歌が上手い?美男美女?派手な人?
ちなみにこれすべて正解ですが、他にも素人歌手とプロ歌手を分ける要素にはさまざまなものが。
どれか1つだけ突出していてプロになる人もいますが、だいたいは総合点が高い人が生き残っているように思います。
歌唱力・表現力
あたりまえの話ですが、プロというからには最低限の歌唱力は必須です。
しかし、プロのボーカリストは正しいリズムやピッチで歌えるだけでなく、その曲の世界を届ける表現力もおおいに必要です。
同じ曲を演奏するときに、ボーカルとその他の楽器が決定的に違うのは「歌詞」。
メロディに言葉を乗せるのがボーカルです。
声量やテクニックだけでなく、心から湧き出る感情を歌詞に込め、聴く人の感動を呼んでこそプロなのです。
声質
今回ご紹介している8つの要因の中で、最も生まれつきによるところが大きいのが、声質。
プロには魅力的な声質の人が多いですね。
顔や体を整形する人はいますが、声を好きな芸能人そっくりに変えることはできません(声の高低だけなら声帯手術でイジれるようですが)。
つまり、憧れのアーティストとタイプの違う声だからと言って、ヘコむなんてナンセンス。
顔と同じように、声も唯一無二のあなたの個性。
この世に2つとありません。
しかも、声は練習次第でどんどん響きが良くなって、自分のイメージを超えてくれます。
持って生まれた声を磨きましょう。
ルックス
声質と同じくルックスも、生まれつき恵まれた人がいることは否定できない事実。
実際アイドル歌手は、歌唱力よりもルックスで人気者になれます。
そりゃあ誰だって、美男美女に越したことはないでしょう。
しかし、見た目が良いだけならモデルになれば?って話ですよ。
プロのボーカリストの中には、おおよそ目立つルックスでなくても、歌唱力や歌声の美しさで多くの人を惹きつけるボーカリストがいるのもたしか。
イギリスのスーザン・ボイルのシンデレラ・ストーリーは有名ですよね。
まあ、彼女はむしろギャップが武器になったのですが。。
人の見た目はヘアスタイルやメイク、衣装などによって大きく変わります。
自分を魅力的に見せるトータルコーディネートを研究しましょう。
パフォーマンス力
プロには上手に歌うだけでなく、お客さんに「魅せる」高いパフォーマンス力が求められます。
ステージ中央で棒立ちになるのではなく歌いながら踊ったり、端から端まで動き回ってお客さんをのせたり、時には自分の内面をさらけ出すような表現やドキっとする演技を見せたり。
トークが上手なら、MCでお客さんを楽しませるのも良いでしょう。
もちろんプロの世界では、楽器のプレイヤーにもパフォーマンス力は求められますが、ボーカリストは動きや言葉の自由度が高いぶん、特に会場を盛り上げる役割が求められます。
プロのボーカリストとは(内的要因)
前述してきたのはプロとしての比較的外的な要因。
ここからは内面的な要因について説明しますね。
ハートの強さ
生まれつきうらやましいくらいハートが強い人っていますよね。
そういう人はボーカリスト向きといえます。
多少の野次や批判的な言葉にもめげず、ステージで恥を捨てられるような精神力は大きな武器です。
また、いつでも緊張せずに自身のパフォーマンスが十分に発揮できることも大切。
ステージのセンターに立つ人が緊張でガチガチだと、観ているお客さんもヒヤヒヤしますからね。
しかし、じゃあ逆に繊細な人はプロとして向いていないのかというと、必ずしもそうではありません。
繊細さんは歌の表現も細やかなので、それが魅力。
そもそも長くボーカリストを続けていると、自ずとハートも鍛えられていきます。
経験値に比例して強くなっていくので、ご安心を。
責任感
たとえば、趣味で歌っている人が友人たちを招いた自分のライブに遅刻しても、友人に怒られるだけですが(それもダメだけどねw)、プロのボーカリストが現場に遅刻するなんてもってのほか。
お客さんや主催者はもちろん、スタッフや演奏陣からも総スカンをくらうでしょう。
正確に言うと、昔は大物ミュージシャンなら、ポカや暴挙が個性として認められていた空気もありましたが、最近は違います。
SNSでもすぐに悪い評判が広まるので、今後の仕事を失いかねません。
また、体調管理もプロとしての責任。
特に喉の調子を崩さないように、日ごろから気を付けておくことが大切です。
目立つ・目立ちたがり
目立ちたがりもプロとしての大切な要素ですが、音楽を志すのにボーカルを選ぶ時点で、ほとんどの人が目立ちたがりのはず。
まれに人の勧めや仕事などの流れで歌を始める人もいますが、そういう人はそこにいるだけで目立つ、いわゆる「華がある」タイプ。
ステージの中心でお客さんやバンドメンバーを引っ張っていくことも、ボーカリストとしての大切な役割です。
特にプロの場合は、フロントとして会場を盛り上げることが求められるので、目立つ人や目立ちたがりの人が向いています。
性格が良い
何年も第一線で活躍している大物ミュージシャンほど、実はステージ裏では腰が低くて誰にでも丁寧に接するものです。
大物に限らずどんなミュージシャンでも、いや、ひとりの大人としてお客さんへの感謝は大前提。
自分の時間とお金を使って、ライブに来たりCDやグッズを買ってくれたりするファンがいてはじめて、プロとして成り立つのですから。
また、イベントでは主催者やスタッフ、共演ミュージシャンなど、お客さん以外にも多くの人と関わります。
プロは、裏方さんたちにも可愛がられてこそ次の仕事につながる、ということを知っています。
プロを目ざすなら、少しでも多くの練習と経験を積みましょう。