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ボーカリストにお役立ち

共鳴腔で楽ちん♪声の響かせ方をマスターして喉を守ろう!

2021年5月31日

Pete LinforthによるPixabayからの画像

 

さくらだくん
さくらだくん
歌に迫力が欲しくて声を張ってるつもりなんだけど、どうやら自分で期待したほど声が出てないみたいなんだよね…。
ソメイP
ソメイP
ダメダメ!
むやみに声を大きくしようとしたら、のどを痛めるよ。
さくらだくん
さくらだくん
じゃあどうしたら声が大きくできるの?
ソメイP
ソメイP
声を「大きく出す」というより「響かせる」のがポイントなんだ。

 

 

のどに無理のない声の響かせ方

のどに負担をかけずに声量アップをねらうなら、声の響かせ方をマスターするのが近道です。

では、その声を「響かせる」というのはどういうことなのでしょうか?

TheOtherKevによるPixabayからの画像

 

 

音には空間が必要

声もふくめて音というのは、空間がないことには響きません。

たとえば、ギターやバイオリンはげん振動しんどうで生まれた音が、丸みをびた空洞くうどうのボディに響くことによって美しい音色に変わります。

つまり、音を響かせるには空間が必要なのです。

 

人間の声も同じ。

声帯せいたい振動しんどうすることによってできた声が、身体の中にある空間に反響はんきょうすることで、「倍音ばいおん」が生まれて大きくなります。

 

 

倍音とは

音の高さを決めるのは周波数しゅうはすうですが、基本となる周波数のほかにも2倍・3倍…と倍数で振動しんどうする音がいくつも存在しています。

倍音ばいおんというのはこれらの音のこと。

高い周波数を持つので、残念ながら倍音そのものは人間の耳では聞き取ることができません

しかし同じ高さの音でも楽器ごとに、または楽器の素材によって音色が違って聞こえるのは、それぞれの倍音が違うからです。

 

ソメイP
ソメイP
人の声も、美しくて豊かな声には倍音が多く含まれる傾向にあります。

 

 

共鳴腔(きょうめいくう)とは?

ギターやバイオリンのボディのように、人間の身体の中にも声が反響する空洞くうどう部分があり、これを「共鳴腔(きょうめいくう・きょうめいこう)」といいます。

この共鳴腔きょうめいくうと呼ばれる空間に歌を共鳴きょうめいさせればさせるほど、歌声を大きく響かせることができるのです。

 

共鳴腔きょうめいくうは身体の中に数か所あって、はい気管きかん喉頭こうとうも正確にはそれに数えられますが、歌の共鳴に大切なのは3か所。

咽頭いんとう口腔こうくう鼻腔びくうです。

 

 

 

 

 

歌の共鳴に大切な3つの空洞

つづいて、ボーカリストに重要な3つの共鳴腔きょうめいくうについて、それぞれ詳しくみてみましょう。

Hans BraxmeierによるPixabayからの画像

 

 

咽頭腔共鳴(いんとうくうきょうめい)

「咽頭腔(いんとうくう、いんとうこう)」があるのは口の奥。

声帯せいたいの上にあるので、順番的に3か所のうちで一番初めに声が通る共鳴腔きょうめいくうがここになります。

ほかの2か所の共鳴腔きょうめいくうに届くのはこの咽頭腔いんとうくうを通った後の声なので、ベースの声が作られる空間といっても過言ではないでしょう。

 

また咽頭腔いんとうくうはその位置だけでなく、形も大きさもじゅうぶんな空洞くうどう

そのうえ筋肉で大きさをコントロールすることもできるので、ボーカリストにとってもっとも重要な共鳴腔きょうめいくうといえます。

 

 

口腔共鳴(こうくうきょうめい)

「口腔(こうくう、こうこう)」は口の中の空洞くうどうで、くちびるの内側からのどまでを指します。

ボーカリストにとって最も重要な共鳴腔きょうめいくう咽頭腔いんとうくうだとしたら、2番目に大切なのがこの口腔こうくうでしょう。

 

人間は口腔こうくうの形を変えることによって、「あいうえお」という母音を発音しています。

また、口腔こうくうは声の表情にも大きく影響していて、一般的に口を横に開いた時は明るい響きになり、たてに開いた時には暗い響きになります。

目で見やすいので、比較的コントロールがしやすい共鳴腔きょうめいくうです。

 

ちなみに、口の開き方については別ページで詳しく解説してます↓↓↓

 

 

鼻腔共鳴(びくうきょうめい)

鼻の奥にある空間が、「鼻腔(びくう、びこう)」です。

「な行」「ま行」「ん」の発音をするときは鼻に息が通るので、自然と鼻腔びくう共鳴きょうめいしています。

高音の発声法としても有効です。

 

他の音の発音でもジャンルによって、たとえばカントリーミュージックなどではわざと鼻腔共鳴びくうきょいうめいを多用した歌い方をすることも。

声を鼻にかけるかどうかは、鼻腔びくうで調整することが可能なのです。

 

 

 

共鳴腔を上手く使おう

いうまでもなく空間が広いほど、そのぶん音は響きます。

つまり、共鳴腔きょうめいくうも広ければ広いだけ響きやすくなるのです。

3つの共鳴腔きょうめいくうを広げるポイントを知って、共鳴きょうめいする感覚をつかんでいきましょう。

user32212によるPixabayからの画像

 

 

咽頭腔を響かせよう

咽頭腔いんとうくうを広げるには咽頭位置いんとういち、つまり喉仏のどぼとけを下げること。

声帯せいたいで生まれた声が口から出るまでの距離が長くなるので、共鳴きょうめい空間が保たれて、声に太さ深みができます。

なお、咽頭腔いんとうくう共鳴は下方向に響くので、「胸に響かせる共鳴」とか胸腔きょうくう共鳴」などとも呼ばれます。

人によっては胸に響かせるように意識することで、上手く咽頭腔共鳴いんとうくうがコントロールできるようになることもめずらしくありません。

 

低い声で「ウー」と発声してみましょう。
すると、胸や喉仏のどぼとけがビリビリと共振きょうしんしているのがわかるはず。
これが咽頭腔いんとうくう共鳴です。

 

 

口腔を響かせよう

口腔こうくうというと口の中の空洞全体を指しますが、中でも声の響きに特に重要なのが軟口蓋なんこうがいです。

口腔共鳴こうきゅうきょうめいを左右する部分なので、口腔共鳴こうくうきょうめいのことを軟口蓋共鳴なんこうがいきょうめいと呼ぶこともあります。

 

軟口蓋なんこうがい口の天井にある骨のない柔らかい部分のことで、食事をしたときに食べ物が鼻の方に流れないように、上がってふたをしてくれる部分です。

舌の先でも確認できるでしょう。

響きを保ちながら発音をクリアにするには、この軟口蓋なんこうがいの使い方がポイントで、上手く使えるようになるとのどの力も抜けやすくなります。

 

中音域で「アー」と発声してみましょう。
このとき、軽くあくびをする感覚で舌の奥を下に凹ませてください。
自分が思ったより高めの音が聞こえたら、口腔こうくう共鳴ができています。

 

 

鼻腔を響かせよう

口腔こうくう共鳴では軟口蓋なんこうがいが上がっているのに対し、鼻腔びくう共鳴のときは軟口蓋なんこうがいが下がった状態です。

鼻とのどの間に空気の通り道ができて息が鼻に抜けるので、声がこもったり鼻声になったりします。

また、咽頭腔いんとうくう共鳴は下方向の響きなのに対し、口腔こうくう共鳴と鼻腔びくう共鳴は上方向の響き。

声を、目頭めがしらの間(前方斜め上)から後頭部(後方斜め上)あたりに当てるイメージで発声します。

 

口を閉じて「ンー」とハミングしてみましょう。
鼻に軽く触れてみて振動していれば、鼻腔びくう共鳴ができている証拠です。

 

 

共鳴腔をバランスよく響かせよう

咽頭腔いんとうくう口腔こうくう鼻腔びくうそれぞれの共鳴腔きょうめいくうを響かせる感覚がつかめてきたら、あとは3か所がバランス良く響くことが目標です。

 

高音域で「イー」と発声してみましょう。

3つの共鳴腔きょうめいくうは別々に響くのではなく、すべてが同時に響いているはず。

同じ音の高さで同じ発音をするのにも、たとえば鼻腔びくうを8割にして咽頭腔いんとうくう口腔こうくうを残りの2割にするなど、共鳴バランスを意識的に変えてみると良いトレーニングになります。

 

なお、共鳴の練習をするときは腹式呼吸で行うことを忘れずに。

なぜなら、息の量や圧がある程度ないことには共鳴を実感することが難しいからです。

 

腹式呼吸をしているのに共鳴の感覚がつかめないという人は、腹式呼吸が間違っている可能性も。
ぜひ呼吸法から見直してみてください。

 

こっちのページ↓↓↓で腹式呼吸について解説してます。

 

 

さくらだくん
さくらだくん
そっか。
声を大きく張るんじゃなくて、共鳴腔きょうめいくうを広くとって響かせることが大切なんだね。
ソメイP
ソメイP
上に響かせるか下に響かせるか、声の方向を意識するだけでもすぐに違いが実感できるはず。
響く声は誰でも手に入れることができるから、今日からトレーニングしてみてね。

 

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