でもおいらはハキハキした歌い方よりも、エモさで聴かせる歌い方が好きだから。
滑舌が大事なのはアナウンサーだけではありません
歌っている最中に限らず、ふつうに日常生活を送るうえでも滑舌は大切です。
自分ではそれほど悪いと思っていなくても、人と話しているときに相手に何度も聞き返されて気付くケースも少なくありません。
「滑舌が悪い」とはつまり「発音が聞き取りづらい」という状態のことですが、歌も会話も聞き手とのコミュニケーション。
言葉が伝わらないとはじまりませんからね。
滑舌が良くなるメリット
滑舌が悪い人の歌が絶対にダメというわけではないですが、良いに越したことはありません。
そこには以下のような理由があります。
歌詞が届く
歌詞の世界を聴き手に伝えるのは、ボーカリストの大切な役割です。
曲の情景やメッセージを届けて感動を呼んでこそ、一流のボーカリスト。
声に乗せた言葉が伝わったときに、聴く人が励まされたり会場じゅうが盛り上がったりするのです。
声が通る
滑舌を良くするためには、顔や舌の筋肉、唇といった調音器官(発生をコントロールするパーツ)の動きを良くする必要があります。
トレーニングでこの調音器官を活発に動かしていると、やがて普段から声がよく通るように。
大きな声や高い音も出しやすくなります。
好印象
学校や職場でも、ハキハキと挨拶する人とモゴモゴと挨拶する人では、印象が違いますよね。
歌の場合も同じです。
滑舌が悪いと自信なさげに見えて、聴く人に不安を与えます。
反対に滑舌の良い歌は言葉が理解しやすいので、聴く人が信頼や安心感を覚え、好印象につながります。
気持ちよく歌える
ひょっとすると、滑舌をトレーニングする最大のメリットはこれかもしれません。
滑舌が良くなると、テンポの早い曲も無理なく歌えるようになって、シンプルにキモチイイ!
特に、最近はカラオケでもテンポの早い曲が流行っていますが、滑舌が良くなるとリズムがぴったりとハマっているのがわかるはず。
滑舌を悪くしている原因
世の中には、特別なトレーニングをしていなくても滑舌の良い人がいるのも確か。
では逆に、滑舌が悪い人は何が原因でそうなってしまうのでしょうか?
筋肉の弱さ・衰え
舌筋(舌の筋肉)や口輪筋(口の周りの筋肉)が弱い人は、滑舌が悪いです。
どちらも筋肉なので、もちろん加齢による影響もありますが、若い人でも普段からあまり人と会話をしない人や、やわらかい食べ物が好きな人、口呼吸の人は要注意。
筋肉が衰えて滑舌が悪くなる可能性が大いにあります。
発声が悪い
アナウンサーのような特別な訓練を受けていない限り、ふだん話すときの発声や発音については自然と個々の癖がついてしまうもの。
口の開け方や呼吸の仕方など、普段の会話で無意識にしている発声の癖が、滑舌の悪さにつながっていることも考えられます。
正しい姿勢や腹式呼吸、丁寧な口の動きを意識して滑舌練習をしましょう。
滑舌の悪いアーティストのマネ
これも無意識の可能性がありますが、憧れのアーティストが滑舌が悪いタイプの場合、あなたもその影響を受けてしまっているかもしれません。
もちろん、それが魅力というアーティストも少なくありません。
しかし、滑舌を鍛えようと思っている人は、トレーニングを始めてしばらくの間だけでも、滑舌の良いアーティストの音楽を意識的に聴くことをおすすめします。
滑舌を鍛えるトレーニング方法
滑舌は、トレーニングや意識次第ですぐに改善するので、わりと手ごたえを感じやすいはず。
周りのボーカリストと差をつけようと思うなら、普段からぜひ鍛えておきましょう。
舌の筋トレ
前述した舌筋や口輪筋をトレーニングすると、滑舌が良くなるだけでなく、ほうれい線や二重あご、肌のハリやくすみの改善といった美容にうれしい効果も期待できます。
吉本の美容番長こと、シルクねえさんも推奨してるくらいですからね♪
ベロ出し体操
①天井を見るようにアゴを突き出して、鼻をなめるイメージで舌を上に向かって出します。
3秒キープしたら力をぬいて、舌を口の中へ引っ込めましょう。
②上を向いたそのままの体勢で、次はアゴをなめるイメージで舌を下に向かって出します。
また3秒キープしたら力をぬいて、舌を口の中へ引っ込めてください。
③これを10回繰り返します。
ベロ回し体操
①口を閉じたまま、歯ぐきをなぞるように時計回り(右回り)に舌を回します。
内側から外に向かってほっぺを押しながら、大きくゆっくりと10回。
②同じ要領で、今度は逆回り(左回り)に10回舌を回します。
早口ことば
滑舌練習といえば、真っ先に早口ことばを思い浮かべる人は多いはず。
実際に早口ことばを繰り返すことで、調音器官が早くなめらかに動くようになります。
表情筋も鍛えられるので、歌っていても表情豊かで魅力的に見えるようになるでしょう。
早口ことば
定番をご紹介します。この他にもたくさんの早口言葉があるので、いろいろ挑戦すると飽きずにトレーニングできるでしょう。
①生麦生米生卵
②東京特許許可局
③よど殿もよど殿なら、ねね殿もねね殿だ
ちなみに
①が苦手な人は唇や舌の動きが悪い
②が苦手な人は口角が十分に上がっていない
③が苦手な人は母音がきちんと発音できていない
という原因が考えられます。
なお、もっと本格的に早口ことばを練習したい人にはこちらの本がおすすめ↓↓↓
管理人ソメイも実際に使ってます。アタマの体操としてもGood!
あめんぼの歌
北原白秋が作った詩で、正式名は「あめんぼの歌」ではなく「五十音」といいます。
ご覧いただくとわかりますが、全編にわたってほぼイミフ。
「あめんぼって赤くないよね?!」とか「ささげって何?みそ汁?」的なツッコミは受け付けませんw
要するに言葉あそびなので、発音する気持ち良さを楽しんでください。
北原白秋ってマザーグースの翻訳をしてた人なんだよね。
[あめんぼの歌]
あめんぼ あかいな あいうえお
(水馬 赤いな あいうえお)
うきもに こえびも およいでる
(浮藻に 小蝦も 泳いでる)
かきのき くりのき かきくけこ
(柿の木 栗の木 かきくけこ)
きつつき こつこつ かれけやき
(啄木鳥 こつこつ 枯れ欅)
ささげに すをかけ さしすせそ
(大角豆に 酢をかけ さしすせそ)
そのうお あさせで さしました
(その魚 浅瀬で 刺しました)
たちましょ らっぱで たちつてと
(立ちましょ 喇叭で たちつてと)
とてとて たったと とびたった
(トテトテ タッタと 飛び立った)
なめくじ のろのろ なにぬねの
(蛞蝓 のろのろ なにぬねの)
なんどに ぬめって なにねばる
(納戸に ぬめって なにねばる)
はとぽっぽ ほろほろ はひふへほ
(鳩ポッポ ほろほろ はひふへほ)
ひなたの おへやにゃ ふえをふく
(日向の お部屋にゃ 笛を吹く)
まいまい ねじまき まみむめも
(蝸牛 ネジ巻 まみむめも)
うめのみ おちても みもしまい
(梅の実 落ちても 見もしまい)
やきぐり ゆでぐり やいゆえよ
(焼栗 ゆで栗 やいゆえよ)
やまだに ひのつく よいのいえ
(山田に 灯のつく よいの家)
らいちょうは さむかろ らりるれろ
(雷鳥 寒かろ らりるれろ)
れんげが さいたら るりのとり
(蓮花が 咲いたら 瑠璃の鳥)
わいわい わっしょい わいうえを
(わいわい わっしょい わゐうゑを)
うえきや いどがえ おまつりだ
(植木屋 井戸換へ お祭りだ)
最後に、昭和のお笑いスター「ドリフターズ」志村けん師匠の早口ことばを。ちなみに音楽の元ネタはウィルソン・ピケットというセンスの良さ↓↓↓むずかしぃなぁ…ちゃんちゃん♪