最初のシーンで音楽が流れただけでもう、ドキドキ・ワクワクしちゃう。
じゃあこれから、人気映画を印象付けた名曲たちをシリーズで紹介するよ。
まずは、後世に多大な影響を与えた名作ぞろいの70年代作品から。
音楽が心に残る映画:70年代前半(1970~1974年)公開作品
映画にとって音楽は、欠かすことができない重要な表現方法のひとつ。
作品の世界観を表すのはもちろん、時には登場人物の感情をセリフ以上に人々に訴えることもあります。
涙を誘う曲から踊り出したくなる曲まで、映画本編に負けず劣らず存在感を放つ名曲たちをどうぞ。
ひまわり(1970年公開)
いきなりしっとり系からのスタートとなりますが、シニア世代的には常識ともなっているのが、このイタリア映画。
オスカー女優、ソフィア・ローレンの代表作としても知られています。
愛し合う男女が戦争によって引き裂かれる、切ないストーリー。
二人のやりきれない思いと対照的に、輝く美しい一面のひまわり畑が印象的です。
あらすじ
第2次大戦中のイタリアで恋に落ちた、ジョバンナとアントニオ。
ジョバンナは、恋人を戦地へ行かせまいといろいろと画策したものの、結局アントニオは過酷なロシア戦線へ送られることに。
やがて戦争は終わりましたが、一向にアントニオは戻って来ません。
しびれを切らしたジョバンナは、アントニオを探してロシアを訪れます。
そこで彼女は、やりきれない悲しい現実を目の当たりにするのでした…。
Love theme from SUN Flower(ひまわり主題歌)/ Henry Mancini
映画の中で言いたいことがぜんぶ詰まってる、みたいな泣きのメロディー。
戦争ダメ、ぜったい。
ゴッド・ファーザー(1972年公開)
三部作すべて観るのが良いと思いますが、代表して1作目をご紹介。
マフィア映画ではありますが、フランシス・F・コッポラ監督の手腕により、縄張りや薬物による玉の取り合いをメインにした単純な話とは、一線を画す仕上がりに。
映画史に残る傑作との呼び声が高い大作です。
マーロン・ブランドやアル・パチーノをはじめとする、俳優たちの演技にもご注目。
あらすじ
ニューヨークのマフィア一家のドン、ヴィト・コルレオーネは人々の信頼を集める人物。
政治家から麻薬密売人まで、多くの人が彼の元を訪れていました。
ある日、1件の麻薬密売の誘いを断ったことから、一家は別勢力であるタッタリア・ファミリーと抗争になり、ドン自身も生死をさまようことに。
家族の危機に、それまで堅気だった三男マイケルもタッタリアを銃撃。
すると今度は、マイケルの身に危険が及びます。
それを知ったヴィトはニューヨークの五大マフィアを集め、タッタリアと和解。
引退してその座をマイケルに譲ると、ほどなくして帰らぬ人に。
亡くなる直前にドンが授けた教えをマイケルはどう受け止め、ファミリーをどこへ導くのでしょうか…。
Love theme from The Godfather (ゴッド・ファーザー”愛のテーマ”)/ Nino Rota
パートⅡやⅢでも、バックに流れる曲がどれもドラマチック。
でもやっぱ、1曲に絞るならコレだよね。
スティング(1973年公開)
ポール・ニューマン&ロバート・レッドフォードという二大俳優の主演で、監督は『明日に向って撃て!』のジョージ・R・ヒル。
そりゃヒットしないわけない。
犯罪コメディの金字塔との呼び声も高い作品で、明るい気分になりたいときにオススメできる1本。
音楽を含めたレトロオシャレ感もよき。
あらすじ
舞台は1930年代、大恐慌時代のシカゴ。
フッカーとルーサーは路上で詐欺をはたらき、日銭を稼いでいました。
ある日、引っかけた相手がギャングだったことから、ルーサーが殺されてしまいます。
大切な仲間を失ったフッカーは復讐のため、伝説の賭博師ゴンドーフの助けを借りて、一世一代の大芝居を仕掛けることに。
逆転に次ぐ逆転のなか、フッカーお得意のイカサマは成功するのでしょうか…。
The Entertainer(エンターテイナー) / Marvin Hamlisch
映画を知らない人でも、数えきれないほど耳にしている神曲。
作曲者のスコット・ジョプリンは、ラグタイムと呼ばれる19世紀末から20世紀初頭の黒人音楽を代表する音楽家です。
音楽が心に残る映画:70年代後半(1975~1979年)公開作品
つづいて70年代後半の名画・名曲をご紹介。
この時代は、後世のクリエイターのお手本になるような大作が目白押し。
まだ観てない作品がある人は、今すぐレンタルやサブスクでチェキってみてください。
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JAWS/ジョーズ(1975年公開)
S・スピルバーグ監督の名を世界中に知らしめた作品であり、パニックムービーの金字塔とも言うべきヒット作。
多くの人にトラウマ的ショックを与えたこの映画は、ピーター・ベンチリーの同名小説が原作です。
実際に起こった事件を元に書かれたので、映画化されたときにも人々にリアリティを感じさせたのでしょう。
ちなみにベンチリー氏は、ビーチで中継するレポーター役としてカメオ出演しているようなので、1度観た人も観返して探してみては?
あらすじ
6月のある夜のこと、のどかな海水浴場アミティの浜辺で女子大生が突如、何者かに襲われました。
翌朝、連絡を受けた警察署長ブロディが浜辺に向かったところ、そこには犠牲者の切り刻まれた無残な姿が。
サメに襲われた可能性を考えたブロディはビーチでの遊泳を禁止しようとしますが、観光地としての利益を求める市当局の反対を受けたせいで、犠牲者は増すばかり。
ブロディはついに、漁師クイントと海洋学者フーパーの協力を得てサメ退治に乗り出します。
ところが、相手は大きさも知能も凶暴性も、人間の想像をはるかに超える怪物だったのです…。
Main Theme from Jaws(ジョーズのテーマ) / John Williams
映画音楽の神、ジョン・ウィリアムズによる傑作。
たった2音の繰り返しでサメの接近を表現するなんて。
海水浴中に聞きたくない曲、不動のNo.1!
ロッキー(1976年公開)
シリーズ6作のみならず、ライバルの息子を主人公にしたスピンオフまで公開されているという長寿映画。
シルヴェスター・スタローンの出世作です。
この映画が公開される前まで無名だった彼自ら脚本も書いていて、低予算ながら力の入れ具合がうかがえます。
当時日本でもそうだったように、アメリカ本国でも映画の真似をして生卵を5個飲んだり、フィラデルフィア美術館をランニングしたりする男子が続出したのだとか。
あらすじ
フィラデルフィアに住むロッキー・バルボアは、三流ボクサー。
ボクシングでは生活できないため、高利貸しの取り立て屋をしながら、自堕落な毎日を送っていました。
そんなある日、世界チャンピオンのアポロ・クリードが話題作りのため、突然ロッキーを挑戦者に指名。
最初は断っていたロッキーでしたが、ついに一念発起。
意中の女性、エイドリアンをはじめとする周囲の人たちに支えられながら、過酷なトレーニングを重ねます。
世間からは一切、勝てる見込みがないと思われる中、彼はリングへと向かうのでした…。
Gonna Fly Now(ロッキーのテーマ)/ Bill Conti
もはや説明不要の応援歌。
しょっぱなブラスからのぉ~、そこへ重なるドラムのビート!
誰もが胸に秘める闘志のようなものを呼び覚ましてくれますね。
スター・ウォーズ4新たなる希望(1978年公開)
最後にご紹介するのは映画史、いや、人類の歴史に多大なる影響を与えまくった超大作スペース・オペラ。
1本目なのに「エピソード4」という、観てない人が「???」になるややこしい順番ですが、最初に公開されたのがこれなんです。
シリーズの生みの親ジョージ・ルーカスが、自ら監督も総指揮も手掛けているだけあって、ストーリーから美術、音楽など隅から隅までこだわりが。
この時代にこれだけの映像が作れたハリウッドって、やっぱりスゴい。
あらすじ
かつて銀河は共和国によって統一されていましたが、それが崩壊。
宇宙の生き物たちは、新たに誕生した銀河帝国によって圧力的に支配されていました。
そんな中、自由を求め結集した反乱軍は、帝国の宇宙要塞デス・スターの設計図を入手します。
反乱軍の指導者レイア姫は、ダース・ベイダー率いる帝国軍の攻撃を受ける中、ドロイドのR2-D2に救援メッセージを託すことに。
やがて、R2-D2とその相棒C-3POがたどり着いたのは、砂の惑星タトゥイーン。
彼らはそこで、ルーク・スカイウォーカーという青年に出会います。
実はこのルークこそが、共和国時代に存在していた「ジェダイの騎士」の末裔。
銀河帝国に戦いを挑む反乱軍、そしてルークとレイア、仲間たちの運命は…。
Main Title from "Star Wars: A New Hope"(スター・ウォーズのテーマ)/ John Williams
劇中のほかの曲も後世の映画音楽に絶大な影響を残しましたが、このファンファーレほどインパクト大な映画音楽はまたとありません。
ジョン先生自らウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮するver.でどうぞ。
紹介しきれないのが残念でならないよ…。
『サウンド・オブ・ミュージック』
『小さな恋のメロディ』
『アメリカン・グラフィティ』
『サタデー・ナイト・フィーバー』
『スーパーマン』
なんかも音楽が有名だから、注目しながらぜひ観てみて。