明日の本番では、ホットウーロン茶にしようかな。
ウーロン茶は歌うときにはあんま良くないよ!
じゃあ今回は、喉に良い飲み物やおすすめのステージドリンクなんかを紹介するね。
喉の痛みの原因
朝起きたとき、「あれ?ちょっと喉が痛いぞ?!」とか「なんだか喉がイガイガするな。」と感じた経験は、誰にでもあるはず。
喉の調子の悪さには、いろいろなケースが考えられます。
喉の酷使
飲み会やスポーツ観戦などで、大声を出したり長時間声を出したりした後に、喉が痛くなったことはないでしょうか。
カラオケに行ってついつい歌い続けた結果、声を枯らしてしまう人も少なくありません。
喉を酷使する可能性がある場面では、ドリンクやのど飴をこまめに摂取したり、帰る時間をはじめから決めておくなどの対策が必要です。
喉の乾燥
特に寒い季節に避けられないのが、空気の乾燥です。
近年、建築技術の向上によって建物の気密性が高くなったことから、室内でも空気が乾燥しやすいといわれています。
さらにボーカリストの場合、ライブ本番では会場の環境によっても左右されがち。
できるだけ振り回されないよう、出先でもコンディションを維持したいものです。
携帯用吸入器やマスク、水分補給などで喉の乾燥対策をしましょう。
ウィルス感染
気を付けていてもいつのまにかもらっているのが、風邪をはじめとするウィルス。
特に、冬の乾いた空気で喉が乾燥すると粘膜のはたらきが弱まって、ウィルスや細菌への感染リスクが高まります。
そして、感染すると喉の細胞が破壊されて、咽頭炎や扁桃炎を引き起こすという流れです。
喫煙や飲食物による刺激
タバコがダメなのは言うまでもありませんが、アルコールや炭酸飲料の飲みすぎも、喉の負担になります。
また、唐辛子などが入った辛い料理も痛みを悪化させる恐れがあります。
たとえこれらが好物だとしても、喉に少しでも違和感のあるときやライブ前は控えましょう。
喉に良い飲み物5選+おすすめステージドリンク3選
ここからは、喉ケアにおすすめの飲み物とおすすめステージドリンクをご紹介。
いずれも常温、または少しぬるめで飲むのがポイント。
冷たいのはもちろん、熱すぎるのも喉には良くありません。
しょうが湯
喉の痛みはもちろん咳症状も緩和してくれるのが、しょうがの辛み成分「ジンゲロール」。
殺菌作用が効くのですが、飲みすぎると過度な刺激になるので気を付けましょう。
また、しょうがには体を温めるはたらきもあるので、ふだんからこまめに摂取して血行促進や免疫力アップにつなげたいところ。
それにはちみつを加えて、お湯で割ったら出来上がり。
緑茶・紅茶
ご存じの人も多いと思いますが、緑茶や抹茶、紅茶といった茶葉に含まれる「カテキン」には抗酸化作用があります。
ウィルスや細菌の増殖を抑えてくれるので、喉の痛みが本格化する前に飲みましょう。
コンビニで買えるペットボトルのものより、生の茶葉から入れたものの方が、より多くのカテキンを摂取できるのでおすすめです。
なお、紅茶にはさまざまな種類がありますが、喉に良いのはアッサムティー。
「テアフラビン」という抗炎症作用のあるポリフェノールを含んでいて、特にインフルエンザに効果的だといわれています。
なお、ミルクを加えると抗炎症作用が落ちるので、ぜひストレートティーかレモンティーで。
ココア
ココアの苦み成分「テオフィリン」には、気管支拡張作用が。
そのため、咳や痰を鎮める効果が期待できます。
加えてココアは、ポリフェノールやミネラル、ビタミン、食物繊維なども豊富。
ただし、コンビニなどで売られている缶やペットボトルのココアには、大量の砂糖が入っているのであまりおすすめできません。
できれば、砂糖や添加物の入っていない純ココアパウダーを、お湯やホットミルクに溶かして飲みましょう。
ハーブティー
ヨーロッパの人たちは昔から、「風邪かな?」と思ったらまずハーブティーを飲むのだとか。
ハーブティーには、体を温めたり粘膜を保護したり、喉の炎症や痛みをやわらげる効果があります。
カフェインが含まれないのもポイント。
何より精神的にリラックスできるので、睡眠の質も上がって、結果的に回復が早くなります。
風邪による喉の痛みには、カモミール(消炎作用)やペパーミント(抗菌作用)、セージ(抗菌・強壮作用)などがおすすめ。
ホットレモネード
喉の痛みの原因が風邪の場合は、ホットレモネードも有効です。
レモンのビタミンCが風邪への抵抗力を高めたり、免疫細胞を活性化してくれます。
さらにはちみつを加えれば、炎症を起こしている粘膜を保護してくれるので、喉の痛みがやわらぐでしょう。
ただし、ここでいうはちみつは「純粋はちみつ」のこと。
砂糖や水あめが添加された「加糖はちみつ」は、お手頃価格ですが、はちみつ本来の栄養や抗菌作用はありません。
おすすめステージドリンク3選
喉の痛みがなくても、ボーカリストには喉ケアが欠かせません。
ステージ上に持ち込むドリンクも、人によってさまざまです。
ボンジンミュージック公式ドリンク(笑)は、以下の3つ。
スロートティー
ハーブティーが喉に良いことは前述したとおりですが、ステージに持っていくなら「スロートティー」がおすすめ。
喉の炎症を抑える効果が期待できます。
噂によると、ストイックで有名なあのB’zの稲葉さんも飲んでいるのだとか。
ワンタッチ開閉の保温マグに入れておけば、本番中に片手ですぐ飲んで、喉を温めることもできますね。
のど飴ウォター
ライブの最中にのど飴をなめることができれば良いですが、なかなかできませんよね。
そこでおすすめなのが、のど飴を溶かした水。
作り方は簡単です。
常温の500mlペットボトル入りミネラルウォーター(溢れないように先にひと口だけ飲んでおく)に、のど飴を入れてシェイクするだけ。
夏は放っておいても溶けますが、冬は溶けにくいのでがんばってフリフリするか、本番前に早めの時間から飴を入れておきましょう。
水
「前もって何も準備できなかった」とか、「スロートティーものど飴ウォターも味が苦手」という皆さんも、ミネラルウォーターだけはステージへ持ち込みましょう。
水はシンプルに喉をうるおしてくれます。
その際さきにラベルを剥がしておくと、見た目的にスマート。
喉の痛みに良くない飲み物5選
対して、喉が痛いときはどんな飲み物を避けた方が良いのでしょうか?
ふだんから気にしすぎる必要はないと思いますが、本番前や本番中、風邪をひいたときなどは、できるだけ次の飲み物は控えましょう。
ウーロン茶
ここまで、喉に良いとしてお茶類をおすすめしてきましたが、ウーロン茶だけは別。
中華料理や脂っこい料理にピッタリなだけあって、ウーロン茶は喉にある油分を流してしまいます。
しかも緑茶や紅茶に比べて、殺菌作用のあるカテキンは少量しか含まれません。
カラオケ店にあるノンアルコールメニューの定番のひとつですが、実は最も避けた方が良いお茶なのです。
アルコール
呑兵衛には残念なお知らせですが、アルコールは喉の粘膜を充血させるため、痛みが悪化する恐れがあります。
さらに利尿作用も強いので、喉の乾燥や脱水症状を引き起こす可能性も。
なお、喉に痛みのない平常時でも飲みすぎはNGです。
いわゆる「酒やけ」と呼ばれる、慢性的な声枯れの原因になります。
炭酸飲料
喉に痛みがあるときに炭酸飲料を飲むと、粘膜が刺激を受けてイガイガする原因に。
また、お腹の中で炭酸ガスが発生してげっぷも出やすくなるので、特にライブ本番前には控えましょう。
さらに、炭酸飲料は冷たくして飲むものがほとんどですが、そもそも冷たい飲み物全般に喉には良くありません。
どうしてもガマンできない人は、ペットボトルのふたを開けたまましばらく放置して、少し気が抜けて常温になったものを飲みましょう。
柑橘系ジュース
オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど、柑橘系のジュースは喉への刺激が強いので、痛みがあるときには避けるのが無難。
たしかに、風邪のときのビタミン補給としては手軽なのですが、痰の原因になりやすい糖分も含まれます。
喉に痛みがあるときに果物をジュースで摂取したいなら、刺激の少ないリンゴジュースあたりがおすすめ。
カフェイン
絶対に避けるべき、ではなく摂りすぎに注意したいのが、カフェインの入った飲み物。
カフェインと聞くとコーヒーを思い浮かべる人が多いと思いますが、紅茶や緑茶にもカフェインは含まれます。
お茶の殺菌作用はむしろ喉の痛みにも有効で、さらに、カフェインには気管支を広げる作用もあるので、痛みの原因によっては決してダメなものではありません。
ただし利尿作用が強いので、風邪のときは脱水症状にならないよう、飲みすぎに注意しましょう。
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